ラウドネス特性を分かりやすく解説

なぜ小さい音だと音質が悪く感じるのか?

「小さい音だとなんだか物足りない」
「少しボリュームを上げると急に良く聴こえる」

これは気のせいではありません。

理由は、人間の耳の仕組みにあります。
この現象を ラウドネス特性 といいます。


人間の耳は音量で聞こえ方が変わる

耳は、すべての周波数を同じようには聞いていません。

特に音量が小さいと、

  • 低音が弱く感じる
  • 高音も少し聞こえにくくなる
  • 中音(ボーカル帯域)だけ目立つ

という状態になります。

つまり、小音量では
本来のバランスで音を聴けていないのです。


簡単な例

例えば同じ音楽を

①小さな音量で再生
②少し音量を上げて再生

すると、

②の方が

  • 低音がしっかり出る
  • 音に厚みが出る
  • 迫力が増す

と感じるはずです。

機器が変わったわけではありません。
耳の感じ方が変わっただけです。


なぜこうなるのか(超シンプル説明)

耳は安全のため、

  • 小さい音 → 中音中心で聞く
  • 大きい音 → 全帯域を感じやすくなる

という性質があります。

これを研究した結果が
「等ラウドネス曲線(フレッチャー・マンソン曲線)」です。

難しい名前ですが、意味は簡単。

小音量だと低音・高音は聞こえにくい

これだけ覚えればOKです。


オーディオで起きる問題

この特性のせいで、

  • 高級機なのに音が薄い
  • 低音が足りない
  • 音に迫力がない

と感じることがあります。

でも実際は、

機器が悪いのではなく音量が低いだけ

というケースが多いです。


ラウドネスボタンは何のため?

昔のアンプにあった「LOUDNESS」ボタン。

これは、

  • 小音量時に低音と高音を少し持ち上げる

ための機能です。

つまり、

耳の特性を補正するための仕組み

です。

最近は付いていない機種も多いですが、
理屈としては非常に合理的な機能です。


小音量でも良く聴く方法

どうしても音量を上げられない場合は、

①スピーカーに近づく(ニアフィールド)

距離を縮めると音の密度が上がり、
小音量でも情報量が増えます。

②スピーカー位置を調整

壁との距離を少し変えるだけでも
低音の出方は変わります。

③イコライザーを軽く使う

低音を少し足すだけで
バランスが改善する場合があります。


まとめ

  • 小音量だと低音・高音は聞こえにくい
  • これは耳の構造による自然な現象
  • 機器の性能とは別問題
  • 適度な音量が出せる環境が理想

ラウドネス特性を理解すると、

「機器を買い替える前に何を見直すべきか」

が分かるようになります。

オーディオは機器だけでなく、
耳の仕組みを知ることも大切です。


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