ダイヤトーンDSシリーズの“あるある問題”
~布エッジが固まる理由と正しい対処法~
オーディオ好きの間ではよく知られている話ですが、
ダイヤトーンのDSシリーズ(特に初期型)では、
ウーハーの布エッジがガチガチに固まっている個体を非常によく見かけます。
「よくある」というよりも、
メンテナンスされていない個体であれば、ほぼ確実に固まっていると言ってもいいレベルです。
これは当時使用されていたダンパー材の影響と考えられており、
早いものでは発売から数年で硬化が進んでしまうケースもあったようです。
(※三菱が意図的にやっていたという説もありますが、真偽は不明です)
■ よくある対処法「軟化処理」の実情
この問題には一応の対処法があり、
ブレーキフルードなどを使った“エッジの軟化処理”が知られています。
実際にネット上でも専用の軟化剤が販売されていますが、
正直なところ、効果が弱く十分に柔らかくならないケースも多いのが実情です。
そのため、DIYで行う場合は
「ブレーキフルード エッジ軟化」などで調べて
適切なものを選ぶ必要があります。
費用自体は数百円程度で済むため、手軽ではあります。
■ しかし、軟化処理には限界があります
ここが重要なポイントですが、
軟化処理にはいくつかのデメリットがあります。
- 均一に柔らかくするのが難しい
- 時間が経つと再び硬化する
- 劣化が進んでいる場合、エッジが裂けるリスクがある
特に近年は経年劣化が進んでいる個体が多く、
軟化処理では対応しきれない状態になっているケースも増えています。
■ 実際に比較すると「交換」が圧倒的に有利
実際に聴き比べると分かるのですが、
- 軟化処理したエッジ
- 新品に交換したエッジ
では、音の出方がまったく異なります。
特に低音の伸びや量感、レスポンスに関しては、
新品エッジの方が明らかに有利です。
■ 当店の結論:軟化ではなく“交換”が基本です
こうした理由から、当店では
固まってしまった布エッジについては、
軟化処理ではなく、基本的にエッジ交換を行っています。
※ただし、サイズや仕様の関係で部品が入手できない場合は
軟化処理で対応することもあります。
■ 布エッジの本来の魅力を取り戻すために
布エッジは本来、
- 耐久性が高く
- 自然で質の良い低音が出る
非常に優れた構造です。
しかし、硬化したままではその性能を発揮できません。
だからこそ当店では、
「中途半端に軟化するより、しっかり交換して本来の音に戻す」
という考えで整備を行っています。
もちろん、ウレタンではなく
当時と同様の“布エッジ”での交換を基本としています。
■ 最後に
「自分のスピーカーも固まっているかもしれない」
「交換すべきか迷っている」
そんな場合は、お気軽にご相談ください。
状態を見た上で、最適な方法をご提案いたします。


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